ミミロッコ
NEWS2022.07.28
台風の高波と遊ぶ
子供のころ住んでいたのは島で家のすぐ前が海であった。
島の子供たちの夏休みは海で遊んで過ごすのが日課であるが、
その島は台風の通り道で夏休みにはよく台風がやってくる。
台風が近づいてきてから通り過ぎるまで、海は大荒れとなり、
海で過ごすのが日課の子供たちにとっては苦痛の日々となる。
現在のように家の中でゲームをして何日も過ごすことはできず、
退屈した子供たちが三々五々ある家の前に集まってくる
。目的は、地区リーダーとの団体交渉。
海に入ることができる時間は朝10時から夕方5時までと学校から決められていて、
海に入ることができる時間になると、湾内の波除堤防の先に白旗が立てられる。
しかし、荒天のときは地区リーダーが白旗を立てない。
その白旗を立てるようにとの交渉である。
海が荒れ高波が押し寄せる状態で白旗を立てるように要求する理由、
それは、押し寄せる高波に助走をつけて飛び込んでいく“楽しい遊び”をしたいからである。
当初はしぶしぶの地区リーダーも、やがては折れて白旗を立てることになり、
子供たちは我も我もと高波に飛び込んで楽しい時間を取り戻すのである。
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