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コラム公開日 2023.07.24
賃貸を法人契約するときのメリットや注意点、個人契約との違いを紹介
賃貸住宅は一般的な個人契約のほか、法人契約で借りることも可能です。借り上げ社宅にしたり、事務所兼自宅としたりするときには、しばしば法人契約の手法が取られます。
この記事では法人契約のメリットや注意点などを個人契約との違いもふまえながら紹介します。法人契約について検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1.賃貸は法人契約にすることもできる
普段生活していると、賃貸契約は個人として結ぶものと考えがちですが、実は法人名義で借りることもできます。事務所兼自宅として借りるケースや、企業が借り上げ社宅として社員に提供するケースなどが考えられます。
1-1.法人契約とは?
法人契約とは、文字通り法人が名義人となって賃貸住宅を借りることです。法人が契約するというと、テナントなどをイメージしがちですが、住宅でも法人を借主とすることはできます。
物件のオーナーや管理会社に決定権があるため、すべての物件が法人契約にできるわけではありません。また、審査基準や必要書類が個人契約とは異なります。法人としての賃貸契約を検討している方は、物件探しの際に仲介業者にあらかじめ伝えたうえで、法人契約ができる物件を選びましょう。
1-2.賃貸を法人契約する目的
法人契約をする目的はおもに、次の2つに集約されます。
- ・企業の福利厚生の一環として借り上げ社宅を提供する場合
- ・小規模企業が事務所兼自宅として使用する場合
1はどちらかというと規模の大きい企業に多い傾向に。従業員への福利厚生の一環として、民間の賃貸物件を法人契約で借り上げて、社員に提供している場合があります。家賃の一部を企業が負担することで、実質的な家賃補助の機能を持たせている企業もあります。
2については、個人事業を法人化させ、自宅で業務をおこなう場合などに自宅を法人名で契約する方が多いです。
法人契約にすると家賃は事業の経費となり、税務上の所得の抑制につながります。そのため小規模な企業を経営する場合には、法人名義で契約する方が少なくありません。
2.法人契約と個人契約の違い
法人契約と個人契約では、審査や手続きのプロセス、そして敷金・礼金などに違いが出てきます。個人契約と同じように考えていると、手続きがスムーズに進まない可能性があるため、それぞれの違いを整理しておきましょう。
2-1.審査基準
個人の場合、審査基準は「貸借人が家賃を支払えるか」を判断するためのものなので、入居者の職業や収入状況などをみます。また、どんな個人でも想定外の事態が起きて家賃を払えなくなるリスクはあることから、家賃が高くなるほど保証人や保証会社の設定を求められるケースが多くなります。
法人の場合は、企業の経費として家賃を負担することから、企業経営を継続していけるかを見ます。そのため、企業の存続年数や売上、財務状況、規模などが審査要件となります。
信用力があり、安定経営を続けている企業の場合は、保証人・保証会社の設定を免除される場合も。小規模な企業が自宅兼事務所として借りるようなケースでは、やはり保証を設定しなければなりません。
2-2.必要な書類
法人契約で必要となる書類は、必要書類が多いケースで次の通りですが、賃貸の管理会社やオーナーの意向によっても異なります。
- ・会社謄本
- ・会社印鑑証明書
- ・代表者の身分証明書(免許書・学生証等)
- ・入居者代表もしくは全員の住民票
- ・入居者代表もしくは全員の写真
- ・会社の決算関連資料・会社の事業がわかる資料
会社の身分証明の代わりとなる謄本や印鑑証明書のほか、入居者の情報も求められます。たとえば事務所兼自宅で住む場合で、住む人がみんな家族であれば代表者の確認だけで済む場合が多いですが、複数の社員が共同生活をおくるような場合は全員分必要になるでしょう。
2-3.敷金や礼金
敷金・礼金は、少なくとも個人契約より優遇されるケースは少なく、個人契約並みか、特に敷金において法人契約のほうが多額になる場合があります。
敷金を増額されやすいのは、企業の借り上げ社宅として契約する場合です。借り上げ社宅では頻繁に社員が入れ替わる可能性があるため、一つの契約のうちに複数人が居住するか、頻繁な契約変更を迫られるケースが想定されます。
さらに住む人が変われば居室内の使われ方も変化し、通常より物件の劣化が早まる可能性も。入居者が変わるタイミングでの清掃・修繕なども頻繁に発生することから、その費用を負担してもらうために、敷金が高額になる場合が多いのです。
3.賃貸を法人契約するメリット
メリットについては「借り上げ社宅として契約する」「事務所兼自宅として契約する」それぞれによって異なります。
借り上げ社宅として契約する場合は次のような点が考えられます。
- ・(従業員)企業が一定額負担する形で一般の賃貸住宅に住める
- ・(従業員)物件を探す手間なく会社にアクセスする物件に住める
- ・(企業)自社で社宅を建設・管理する必要がない
- ・(企業)物件のクオリティが高ければ福利厚生のアピールポイントになる
- ・(企業)多数物件借りれば家賃を優遇してもらえる可能性も
一般の賃貸住宅を活用した借り上げ社宅制度は、全国型の転勤を伴う企業などにおいてしばしば実施される手法です。社宅や社員寮を建設するよりは安くすみますし、家賃の補助をしてもらいながら良質な物件に住めるため、社員からも好評を得られる場合があります。
事務所兼自宅で済む場合は次のようなメリットがあります。
- ・事務所を借りるテナント費用を節約できる
- ・家賃を経費に落として節税効果を発揮
項目は少ないですが、事務所兼自宅にすることによる所得圧縮の効果は大きいため、小規模企業における法人契約はしばしば行われます。
経営者が賃貸を利用するメリットについては、こちらの記事も読んでみてください。
4.賃貸を法人契約する注意点
- ・必要書類が多い
- ・敷金が高くつく場合がある
- ・企業の信用力次第で契約を断られる場合がある
- ・(事務所兼自宅の場合)住所情報のプライバシーへの不安
最後の点ですが、事務所兼自宅となると、自宅の住所をビジネス上の様々な場面で使用することになります。ビジネスが広がれば事務所兼自宅の住所を知る人も多くなるため、ビジネス上のトラブルなどによって個人のプライバシーが脅かされるリスクがあるのです。
5.賃貸の法人契約が節税効果を生む理由
自宅兼事務所とする場合はもちろん、実は会社の借り上げ社宅として、福利厚生の一環で社員に提供する場合も、主に社員に節税効果があります。
小規模企業が自宅兼事務所とする場合、賃貸物件は一般でいうところのオフィスを借りているのと同じ扱いとなり、家賃は「経費」となります。経費は「費用・コスト」と同じ意味合いで毎年の収入から引き算することができ、その企業の利益の圧縮につながります。
企業の税金である法人税は基本的に利益に対する割合で算出されるため、利益が減れば翌年の税金負担が軽減し、節税効果を生むのです。
さて、企業の借り上げ社宅として提供する場合も、実は社員にとって税制上のメリットがあります。家賃補助を金銭で受け取ると所得の増大につながるため、社員の所得税が増えてしまうことに。借り上げ社宅の形にすれば所得は増えないため、社員の税負担は変わりません。
6.賃貸の法人契約の流れ
法人契約の賃貸の流れは個人契約と大きく変わりませんが、それぞれのプロセスで法人契約特有の注意点や着目点があるので、みていきましょう。
6-1.物件探しと申込
物件探しは一般のポータルサイトや仲介会社を利用しても良いですが、法人契約を得意としている仲介業者もいます。いずれにしても、必要書類や注意事項などが変わるので、必ず法人契約であることを業者に伝達しながら物件探しと申し込みを進めてください。
6-2.必要書類の提出
申し込んだ後は必要書類を提出します。法人契約になると必要書類が多く、法人の謄本や決算資料などはたとえ事業者でも手元にすぐあるとは限らないので、あらかじめ準備しておいてください。申し込みの際に、会社の情報として何が必要か確認しておくとよいでしょう。
6-3.契約金や初期費用の納付
初期費用は敷金・礼金や仲介手数料、一定期間分の家賃などで構成され、個人契約と内訳は変わりません。ただし、敷金や家賃は個人か法人かで条件が変わる場合もあるので、あらかじめ確認しておきましょう。
6-4.鍵の受け取り
初期費用の入金が済んだら、鍵を受け取って暮らし始めることができます。借り上げ社宅の場合は、鍵の受け取りを企業の担当者が進めるのか、入居者が直接対応するのか、プロセスをあらかじめ決めておくとスムーズです。
7.神戸・芦屋のサービスアパートメント「ミミロッコ」は法人契約も可能
関西周辺の企業の福利厚生の一環として、あるいは快適な事務所兼自宅として、どちらの場合もサービスアパートメント「ミミロッコ」がおすすめ。家族向けにも独身向けにも適した間取りの区画があり、かつどの間取りも広々としているため、快適な暮らしが実現します。
また、芦屋駅から徒歩2分とアクセスも良好なため、通勤やビジネス目的の外出においてとても便利です。
またリネン交換やクリーニングサービスなどを提供しているため、仕事で忙しく、家事に時間をとれない方に喜ばれるでしょう。徒歩1分のところには提携のジムもあるので、忙しい中でも健康維持がしやすい点も魅力です。
神戸・芦屋にワンランク上の借り上げ社宅や事務所兼自宅を構えたい人は、ぜひミミロッコを検討してみましょう。
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